雑賀衆について 雑賀鉢 雑賀データ 雑賀衆年表 雑賀衆感 孫市の会のたたかい
戦国BASARA3によると雑賀孫市はセクシーな美女!?藤原紀香をグッと若くしたよう。我らがヒーロー雑賀孫市がゲームの中では、何と女性キャラとして男勝りに大暴れしている。この孫市は栗色の髪に端正な顔立ち、手足がすらりと伸びたスタイル抜群の美女。コスチュームは鉄の胸当てにへそ出しルックで、それだけで敵を悩殺しそう。しかもマグナムを携え足に備え付けたリボルバーやショットガンのほかマシンガンまで駆使し、敵をなぎ倒すという激しい戦いを展開するらしい・・史実を大事にする孫市の会は困惑するばかりです(^_^;)
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朝日新聞和歌山総局長 中野裕也氏が書いた社会経済研究所 研究所報
「21世紀WAKAYAMA」VOL.58に掲載された寄稿文を紹介します。
〜歴史ブームから和歌山の活性化を考える中で
孫市の会の活動についても書いておられます。〜
◇ ◇ ◇ ◇「歴女」の恋心をくすぐれば
朝日新聞和歌山総局長 中野 裕也
「歴女(れきじょ)」という言葉をご存知だろうか。
経済関係の話を読みたくて「21世紀 WAKAYAMA」を開いているのに、
いきなり何を言い出すのか、とおっしゃりたい方。やや前置きが長くなるかも
しれないが、もう少しお付き合いしていただきたい。
暦女がブーム(日テレ「ズームイン」より)
まずは言葉の意味を。「歴女」とは、歴史、特に戦国、幕末時代に興味を持
ち、ゆかりの史跡を訪ねたり、キャラクターグッズを買いあさったりする若い
女性のことだ。近ごろ、その「歴女」が各地で増え続けている。中には、自ら
の歴史の知識を誇るアイドル「歴ドル」まで現れた。
誕生のきっかけは、テレビゲーム「戦国BASARA」「戦国無双」の大ヒット。
ゲームでは、伊達政宗、織田信長、真田幸村らが登場し、史実からかけ離れて
展開するストーリーの中で、各武将が互いに派手な戦いを繰り広げる。
戦国BASARAの伊達政宗と真田幸村
目を引くのが、登場するキャラクターの装束。「BASARA」では、2本の槍を
持って真っ赤な鉢巻き姿?の真田幸村は、ジャニーズに所属していそうなイケ
メン。上杉謙信は女性にも見えるし男性のようでもあるが、美しく、しかも強
い。 徳川家康の家臣、本多忠勝にいたっては鉄人28号を思い出させるロボ
ットみたいだ。
このゲームが、若い男性ばかりか、「歴女」と呼ばれる乙女にも大受けしてい
る。今春からは、テレビでアニメ漫画として放映されるようになった。
ただし女性の場合は、有名な武将よりも、マイナーな人物に心を寄せている
らしい。たとえば、豊臣秀吉の家臣、石田三成。人間関係をうまく築けないが、
豊臣家への「義」を貫こうとしたことが評価されているという。同じ様な理由
で、上杉家の重臣・直江兼続や、前田慶次も人気が高い。
なぜ女性の間でブームとなったのか。朝日新聞の「be report」(今年4月18
日付)では、東京・神田の歴史書などの専門店「時代屋」の女将(店長)の分
析として、次のような話を紹介している。
「これまで男性には秀吉や家康のような成功者がもてはやされてきたが、女性
は自分なりの生き方を貫いた武将にひかれる。勝つことよりも、忠義や友情と
いった日本社会に失われた美学を貫く。そんな魅力的な男を、若い女性がゲー
ムのキャラクターとして発見したのです」
だからだろうか。次回作には、石田三成の説得で西軍に加わり、命を散らした
大谷吉継ら、玄人好みとも言える武将たちの登用を望む声が多いという。
■「歴女」の経済効果は
さて、ここからが経済の話。「歴女」ブームを他人事のように考えるのでは
なく、むしろ「ビジネスチャンス」と地域興しに動いた企業、自治体がいる。
まずは宮城県。朝日新聞宮城版(5月16日付)では次のような話が載っている。
登米市のある企業が、これまで扱っていたビール「伊達政宗麦酒」に今年3月、
BASARA版を出したところ、同月のネット販売数は前年同月の15倍に膨れあが
った。塩釜市の食品会社の場合、5月から「戦国BASARA 仙台名産厚焼き笹か
ま」を発売。三日月の立物(たてもの)のかぶとをかぶった政宗が大太刀を振
るうデザインで、全国のスーパーに並び始めた。
ビール「伊達政宗麦酒」BASARA版(下)
パールライス宮城は「戦国BASARA米」を発売中。袋には「宮城米 見参!!」に
続き、「Coolに炊いてほしいもんだぜ!」(政宗版)、「政宗様。この兵糧米は
上出来です」(小十郎版)の文字。中身は同県産のひとめぼれだ。県内ばかりか、
ゲームやアニメファンの集う東京・秋葉原のホビーショップでも販売を扱う。
戦国BASARA米[政宗版] と [小十郎版] のパッケージ
白石市では、政宗の家臣、片倉小十郎人気で「歴女」たちが白石城を訪れるよう
になったため、「小十郎プロジェクトチーム」を創設した。08年4月からは、
「戦国BASARA」に登場する小十郎と政宗を描いたバスを走らせた。物販にも小十郎
は貢献しており、Tシャツ、ステッカーのほか、特産のこけしにまでなっている。
このほか、大手旅行会社、アニメ制作会社、ゲームメーカーが、「戦国BASARA伊
達軍ツアー」を企画。6月に東京発で、政宗や小十郎ゆかりの地を訪ねるという
旅を募集したが、定員60人に対し発売3日で74人の予約が入った。その9割
超が「歴女」だった。第2弾も検討中とか。
参考:「戦国BASARA伊達軍ツアー」の参加者が白石市を訪れました
続いて朝日新聞滋賀版(5月20日付)。石田三成の生まれ故郷、長浜市石田町
では異変が起きている。以前は中高年の男性が月に2、3度訪ねてくる程度だっ
たが、最近、10〜20代の女性が急増した、というのだ。今では年間の来訪者
が千人を超え、うち9割は女性。東京や千葉など遠方からもやって来る。彼女た
ちに理由を尋ねると、「ゲームに出てくる三成が格好良く、生まれた場所を見た
かった」と口をそろえた。
また、今年のゴールデンウイークには長野県上田市で開かれた「上田真田まつり」
に、幸村ファンの「歴女」が詰めかけたことが、朝日新聞長野版(4月30日付)
で取り上げられている。
「歴女」は今のところ、全国ニュースになることは少ないが、地域面をこまめに
調べてみると、かなりの乙女たちが武将ゆかりの地で姿を現しているのがわかる。
■和歌山には「あの人」
転じて和歌山はというと、「歴女」たちの姿をそれほど見かけないし、宮城県内
のような積極的な取り組みもあまり見えてこない。「それはゲームに登場しない
から」と言われるかもしれない。だが、いるのだ。和歌山ゆかりのあの人が。
雑賀孫市(鈴木孫一)。戦国時代、紀州雑賀荘を根拠地とした地侍集団「雑賀衆」
をひきい、石山本願寺側について信長と戦った人物だ。小説では司馬遼太郎の
「尻啖え孫市」に登場する。女好きだが、比類ない鉄砲の腕前で幾度となく信長
軍を悩ませる。その生き方の痛快なこと。史実に沿った文献としては「戦国鉄砲・
傭兵隊 天下人に逆らった紀州雑賀衆」(鈴木眞哉著、平凡社新書)があり、詳
しい。
実はその孫市が、人気ゲームの一つでもある「戦国無双」に登場している。ゲー
ムのオフィシャル・サイトを見ると、ジョン・トラボルタ似のいい男で、銃を操
って敵を倒し、登場キャラクターの中でも異彩を放つ。ところが、政宗、幸村、
三成ほどには人気が盛り上がってはいない。
地元が孫市PRに手をこまねいていたわけではない。南海和歌山市駅周辺が雑賀
衆の本拠地でもあったことから、周辺商店街などが中心になり、2002年、孫
市を前面に出しての街づくりを始めた。06年1月には「孫市の会」が正式に発
足。個人会員30人、7団体でスタートした。
孫市まつりで当時の甲冑を再現して行われた武者行列
同会は、顕如上人ゆかりの和歌山市・本願寺鷺森別院周辺で武者行列を催したり、
地元で雑賀衆の兜が製作されたと伝えられていることから甲冑作り体験教室など
を開いたりしてきた。今では、個人会員が106人、11団体が加盟するまでに
なっている。
ゲームのシリーズが最初に発売された時期を見ると、「戦国無双」が04年、
「戦国BASARA」が05年。地元ではこの間、孫市の街づくりを取り組んできたに
もかかわらず、「歴女」たちの恋心をくすぐることができなかった。
「孫市の会」の森下幸生会長は「地元に雑賀衆という歴史的にすばらしい集団が
いた。和歌山の宝でもあり、多くの人に知ってもらいたかった」と会発足の経緯
を語る一方、「他県の具体例を見ると勉強になるし、和歌山としてまだまだやら
ねばならないことも多い」と話す。
女性の装束もあでやかだ
森下会長が、地域の取り組みで好例として挙げたのが滋賀県彦根市。彦根城近く
の「花しょうぶ通り商店街」では、立ち並ぶ古い町家を利用し、戦国時代をキー
ワードに街興しに取り組む。地元有志が去年3月には、廃業した銭湯を改造し、
戦国時代に絡んだグッズを販売する「戦国丸」を開業させた。
「いしだみつにゃん」「しまさこにゃん」などのグッズを売ったり、イベントを開
いたりしている。また、06年4月には、彦根城築城400年祭のキャラクター
に「ひこにゃん」を決め、着ぐるみを作ったところ、全国区の人気キャラクター
になった。当然、「歴女」たちも足を運ぶ機会が多い。
一方、南海和歌山市駅周辺の住民らは、それ以前の03年8月、孫市をモデルに
した「まごりん」、八咫烏からイメージした「ヤタっち」をそれぞれキャラクタ
ーに決めている。森下会長は「今年度、『まごりん』の着ぐるみを作り、孫市の
街のPRに努めたい」と意欲的だ。
8月22日孫市の街!市駅夏まつりでデビューした着ぐるみ「まごりん」
■「歴女」へのラブレター
和歌山は、孫市ばかりか、空海、徳川吉宗、南方熊楠ら著名な偉人がいるし、高
野山、熊野古道などもあって、ある意味、歴史の宝庫だ。ところが、去年9月に
着任した私にとっての不満は、ゆかりの場所を訪ね歩こうとしても、街の辻々に
あるはずの標識が少なく、なかなか目的地にたどりつけないのだ。これでは「歴
女」たちの足も遠のくばかりではないだろうか。
県内には、郷土の魅力をPRするため様々な分野を取り上げて本を出版している
「紀州文化の会」、幕末から明治を生き抜いた女性を研究する「小梅日記を楽しむ
会」など、さまざまなグループがある。和歌山大学には観光学部まである。「孫
市の会」同様、これほど郷土を愛する人たちがいるのに、個々の力を大きなもの
につなげていく存在がないように思われて仕方ない。
「歴女」たちの恋心をくすぐるために、和歌山の人たちがどんな「ラブレター」を
彼女たちに用意できるのか。ブームの火がともっている間に、その「文面」を読
んでみたい。
南海和歌山市駅前に立つ雑賀孫市の木像
(財)和歌山社会経済研究所
研究所報「21世紀WAKAYAMA」VOL.58より(2009.07.21発行)
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